Interview
◇出身:東京都
◇所属:日本獣医麻酔外科学会、動物臨床医学会、京都市獣医師会、葉月会、日本レーザー獣医学研究会
◇趣味・特技:英会話
◇飼っているペット:チョコ(猫:雑種)レート(猫:雑種)保護犬のMダックス
◇一言コメント:日本のみならず獣医医療の先進国である欧米諸国の情報を常に参考にし、世界標準の獣医医療を目指します。
Q
京都中央動物病院はどんな病院ですか?
A
京都中央動物病院は京都市下京区にあります。下京区というのは京都市の中でも中心地に位置しており、JR京都駅があるところが下京区になります。病院の名前に京都とついていますが、僕自身は東京出身で、獣医師の構成を見ても、東京が2名、熊本が1名、北海道が1名、あとは山梨が1名そして京都市出身の獣医師は2名となっております。そのように他府県者も割と多く勤めてもらっている動物病院になります。
京都中央動物病院を開業するときに「5つの約束」ということを決めました。それは僕自身が大切にしていきたい想いをこの5つに込めました。1つ目はチームワーク、2つ目は思いやり、3つ目は納得・安心の説明、4つ目はアットホーム、そして5つ目は重症や緊急の疾患を救いたいというこの5つです。この5つは僕自身が昔から臨床をやっている時に常に大切にしていきたいという想いを込めて、その5つの約束を決めております。スタッフにもこの想いを共有し、常に患者さんに対応していただきたいと思っております。ですが、この5つというのは細かい内容を決めているものではないので、その時々、最善と思われるものを読み替えて柔軟に運用していただけたらと常に思っております。
京都中央動物病院は一次診療の病院で、犬猫を合わせると約90%となります。しかし残りの10%はうさぎや鳥、ハムスター、フェレットなどの犬猫以外の動物になります。そういった動物構成になりますので、幅広く色々な経験を積むオールラウンドの病院と言えると思います。
京都中央動物病院は年中無休で診察をしております。年中無休で診察をしているので、日曜日・祝日の急患や初診などを多く経験することになります。しかしその急患・初診、あるいは重症患者を経験することにより、臨床家としての土台がしっかりと固まって、色々な場面に救急疾患への対応など、スキルだけでなく心の準備もしっかりと身につけることのできる病院だと思っております。また、年中無休を実現するために、シフト制を敷いております。シフトで完全週休2日、そして1週間の1日は午後からの出勤となっており、休みの日数、そして労働時間等のバランスにも配慮をなるべくできるようにしております。当院で働く獣医師は退職後もほとんどの獣医師が小動物臨床に従事しています。これは当院で犬猫以外にエキゾチック診療も経験することができる、あるいはシフト制により年中無休で診察をして、初診やお正月、年末年始の繁忙期、そういうところを経験することによって、小動物臨床家としてのスキルや知識が十分に通用するものになっているからだと思っております。また退職をした獣医師の中には、自分の病院を開業し、成功させて繁盛させている病院もあります。それは当院の大きな実績であり、非常に誇らしい気持ちで思っております。
女性の獣医師の場合は、当院では結婚、出産、子育て、女性特有の大きなライフステージの変化に合わせて、勤務時間を柔軟に調整し、働き続けられる環境をお互いに相談しながら、模索しております。現在、実績としまして、3名の女性獣医師が当院で働いており、その女性獣医師はそれぞれ子育て中が2名、そして現在妊娠中の女性獣医師が1名おります。これは他の動物病院と比較しても非常に大きな割合だと思っており、非常に誇れる数字ではないかと考えております。勤務時間を除くと、当院の女性獣医師、パート女性獣医師と男性正社員獣医師との仕事の差はありません。それは獣医師として長く仕事を続けてもらう上で非常に大切なことだと思っております。そのようなシステムであったり、病院内の雰囲気を作り出すことを常に心掛けております。
当院を退職した獣医師や看護師のスタッフが、当院の(主催する)夏の祇園祭のパーティや忘年会に遊びに来てくれたりもします。また、退職した獣医師で比較的に近くに開業した男性獣医師が骨折や整形外科の症例を当院に連れて来て、一緒に手術をしたりもします。
Q
従業員の教育制度について教えてください
A
京都中央動物病院の従業員教育について、重要視していることが2つあります。1つ目は「柔軟さ」2つ目は「アウトプットの大切さ」です。これは獣医師であれば、京都中央動物病院を退職した後に、独立開業を目指すことができることを目標に教育を考えております。先ほど述べた「柔軟さ」とは小動物臨床の世界において、今正しいとされている治療も5〜10年経つと古くなったり、あるいは間違っていたりすることがよくあるというのがわかっております。従いまして、今の考えに固執するわけではなくて、新しい知識を柔軟に取り入れてその場で正しいと思うものを実践する、この「柔軟さ」が大切と考えております。そのため1つの症例についてスタッフみんなで相談し合ったり、意見を出し合う雰囲気ということを常に重視しており、僕自身が治療方針を決めて「こうだ」と言った時に、スタッフが新しい治療等で提案し、そちらの方が良い結果を生むと考えられる場合は柔軟にその意見を取り入れたり、院内でディスカッションする雰囲気を大切にしております。時として、僕自身の治療方法が古かったり、間違っていたりする場合もあるわけで、そういう姿をスタッフに見せることによって、スタッフも変われる柔軟さというものを大切に思ってもらえるように考えております。次に大切なキーワードは「アウトプット」だと思っております。大学までの教育はインプットが重要視されており、受け身の知識が重要視されていると思います。しかし臨床の現場では、アウトプット、結果を出すことが非常に大切です。そのためアウトプットから逆算したインプット、そういうことを常に意識するようにスタッフには求めております。また、アウトプットするためには、良質なインプットが欠かせません。そのために当院では、セミナーや実習に参加していただく費用は、当院が全額負担しております。また、インプットのためのDVD、あるいは書籍・雑誌等はなるべく購入するようにして、院内のみんなで閲覧できるようにしております。
動物看護師につきましても、今後動物看護師も国家資格を控えています。従いまして、専門職として、今後は獣医師と同じように動物看護師についても、先ほど述べた2つのキーワード「柔軟さ」と「アウトプットの大切さ」を重要視して、当院では教育するようにしております。
獣医師についても看護師についても、京都中央動物病院のユニークな教育システムとして英会話の実践があります。この英会話についても先ほどから述べているように、変わり続ける「柔軟さ」と「アウトプット」その2点が非常に大切と思っております。英会話をできない日本人は非常に多いと思っております。小学校あるいは中学校、高校と大学まで英語を8年間あるいはもっと10年間学んでいるけれど喋れない日本人は、非常に多いと思っております。これと臨床の2年、5年、10年頑張ったけれども「臨床ができない」「自信がない」この構図は結構似ている問題だと、僕自身思っております。偉そうに話しておりますが、実は僕自身、大学を卒業した時は英語は全く話せませんでした。でもこの変わり続ける「柔軟さ」と「アウトプットの大切さ」を意識することにより、今では英語のみで会話するクライアントと英語で診察ができるレベルまでになりました。それは先ほど言ったように意識の改革だと思っております。「アウトプットから考えてインプットする」あるいは「柔軟に変わり続けられる」この2つを意識するだけで、多くの日本人が英語が喋れるようになると思っております。うちの英語教室は、ネイティブな方が英会話講師を勤めてくれています。従業員であれば、参加費無料で行っております。この変わり続ける「柔軟さ」と「アウトプット」を意識するだけで、京都中央では英会話がマスターできるかもしれないと僕自身は強く考えております。動物看護師も獣医師も病院で一緒に働いて、そして英会話を一緒に楽しむ、それだけで仕事も英会話も身につけられる、それが京都中央動物病院のスタイルだと思っております。
Q
求職者にメッセージ
A
このような求職サイトを設けておりますが、実際には病院に来ていただいて、院内の雰囲気を感じていただけたらと思っております。決して特別な病院でもないし、大きな病院でもないですが、スタッフ同士が全員仲良くやっております。ぜひ気軽に見学・実習に来ていただけたらと思います。お待ちしております。
5 promises
複数名の獣医師と看護師がそれぞれ異なる専門性を発揮しながら最善のケアを目指すチーム医療体制を重視します。
基本的には診察は担当医制ですが、複数の獣医師で一頭の患者さんについて意見を出し合う「セカンドオピニオン」としての機能も重要と考えています。
常に、私たち自身や家族が病気の時どのように治療してほしいか、私たちのペットが病気の時どのように治療するかを考え、ペットと飼い主さんにとって最善と思われる治療を目指します。その為に、常に最新情報の収集と技術の習得、設備の導入に努めています。
病気や治療について、十分に理解、納得していただけるまで時間をかけて相談できるように努力しております。
また、時間をかけるだけでなく相談や説明に対して、様々な資料(血液検査、尿検査、X線画像、エコー画像、心電図検査、手術や処置画像や顕微鏡画像など)を用いてより理解しやすい説明を目指します。
どんなことでも気軽に相談できる親しみやすく快適な病院を目指します。
病気の時にはもちろん、予防やしつけ、飼い方などの質問や相談にも、いつでも来て頂けるオープンな病院でありたいと思います。
一刻を争う緊急疾患や重症患者に最善の治療を目指します。
また、時間外でも出来る限り対応するよう努力します。まずはお電話ください。
Feature
結婚や出産・育児などの両立ができるよう、ライフスタイルに合わせた働き方の提供をしています。またこれまでの実績から、開業される獣医師が多く、当院を卒業していってからもみんな仲が良いことが当院の特徴であり、個人のキャリア形成をうまく描ける動物病院です。もちろん、さまざまな理由で当院を退職する方もいらっしゃいますが、ほとんどの方々が同じ業界(小動物臨床)で活躍しています。
A入社時から開業志望であることを相談できていたため、明確なキャリア形成ができるところです。すごく教えてくれる先生もいて、いい意味で、やりたいようにやらせてもらってました!同僚もすごく仲が良く、入社前にすでに勤務医としていらっしゃった渡辺院長に「仕事楽しい?」と聞いたところ「すごく楽しい!」という返事だったのがすごく印象に残って入社を決めました。それが一番大きかったです。あと、辞めてからも優しく接してくれる院長です!
くみはま動物病院 安達院長
A2016年に開業しましたが、入社当時から開業は決めていました。京都が好きで京都に住みたいなと思って京都の動物病院を探してました。病院探しの軸としては、開業してそんなに経っていない勢いのある動物病院を探していました。実際に京都中央動物病院に見学に行って、院長の診察風景や病院の雰囲気を見て決めました。どんどん自分で症例を見て行くのが向いていると思える人にはとても向いている職場で、セミナーや勉強できる環境は整っています。ただ、段階を踏んできっちりステップアップしていきたいような人にはあまり向いていないかもしれません。
大津京どうぶつ病院 萩本院長
A当時付き合ってた彼女が京都中央動物病院を勧めてくれて初めて知りました。(笑)色々大きな動物病院に実習にいきましたが、村田先生のスキルや人柄、ここやったら成長できるなと思って入社を決意しました。そのあと8年後に開業しました。
もちろん助言もしてくれるが、基本的にはその獣医師に任せるスタイルです。京都中央にいて全てが良かったなと思います。村田先生はなんでもやるので、色々な症例を経験できましたし、当時の同僚とは今でも仲良いです。初期の段階からいろんな経験をしたい、診察をしたいと言う子に向いている動物病院だと思います。もちろんフォローはしてくれますが、診察に一人で出る時期は結構早めでしたので、獣医師としての早く独り立ちができました!
わたなべ動物病院 渡辺院長
A入社時から開業についてお話しさせていただいていたので、2年目に入った時に、週休4日にしていただき、開業の準備をさせていただきながら勤務させていただいてました!かなりご迷惑おかけしたと思うんですが、周りの皆様にサポートしていただきながら進めさせていただきました!
くみはま動物病院 安達院長
A京都のど真ん中で症例数が圧倒的に多いので、珍しい症例も何度も経験できたことが非常に良かったなと思っています。5年ほど勤務医として勤めていましたが、目新しい症例にも出会わなくなり、開業を決意しました。開業の相談をしてからは、いつまでフルタイムで入れて、それ以降は勤務日数を減らしながらうまく開業準備を進めて行くことができました。また開業してからも難しい症例については相談したり、一緒に手術をしたりもしています。
大津京どうぶつ病院 萩本院長
A開業の相談をしてからは週に3日勤務など段階的に勤務日数を減らして開業準備をする期間として1年ぐらいは時間をいただきました。
わたなべ動物病院 渡辺院長