犬についての話になるのですが、日本における肥満の発生率は23.7%だそうです。
また、他の国の報告になりますが、アメリカでは28.3%、イギリスでは28.0%との報告があります。どこの国でも同じように、肥満に悩んでいるわんちゃんは、4~5頭に1頭とのことです。
このように非常に一般的な問題である肥満ですが、この肥満が引き起こす病気や問題にはどのようなものがあるのでしょうか?
① 糖尿病
② 循環器(心疾患など)や呼吸器(気管虚脱など)への負担増加
③ 運動器(骨関節症など)の病態悪化(進行)
④ 体温調節障害(熱射病)
⑤ 麻酔時間の延長
⑥ 創傷治癒の遅延や感染症に対する免疫能の低下
などが考えられています。
このようにわんちゃんの健康に対して非常に様々な影響を与える肥満に対して、私たちの病院では
1. 各メーカーからの減量用処方食
2. 減量用サプリメント
3. わんちゃんに合わせたカロリー計算
を行い、理想的な体型を目指します。
詳しい内容については、病院でおたずねください。
秋から冬にかけては体重増加の季節です。
今年の冬は一緒に愛犬の減量作戦に取り組みましょう。
獣医師:村田 裕史